WECや鈴鹿10Hなどの耐久レースは「プロ」や「アマ」などのクラスに分かれていたり、
ドライバーも「ゴールド」「シルバー」など人によってランクが違うなど
カテゴリー分けされている。
誰がどのランクなのか、その基準はどこにあるんだ?
ということをざっくりとまずは知るとこから始めます。
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ドライバーをカテゴリー分け
まずはドライバーのカテゴリー分けから。
2019年の鈴鹿10H、エントリーリストを見ると名前の横に書かれているのが
「プラチナ」「ゴールド」「シルバー」「ブロンズ」の4つのランク。
まずこのようなドライバーの分類を
「ドライバーカテゴライゼーション」(Driver Categorisation)と言う。
FIA国際自動車連盟が定めた分類規則「FIAドライバーカテゴライゼーション」によって、WEC, FIA GT3 , IMSAはドライバーを振り分ける。
鈴鹿10Hも「FIAドライバーカテゴライゼーション」を活用したSUZUKA 10H独自のカテゴリーシステムで振り分けています。
分類するための規則
2019年の鈴鹿10H、例えば
小林 可夢偉は「プラチナ」
ミカ・ハッキネンは「ゴールド」
この二人の違いはどこから来るの?現役で走る人と久しぶりに走る人?
「ドライバーカテゴライゼーション」によって分類されているのだが、その規則内容とは?
- ドライバーの年齢とキャリア記録
- 記録されたレースペース
- 参戦しているシリーズの結果
などなど実に細かい!(汗)
毎年FIAの公式サイトで規則を更新、PDFでダウンロード出来るようになっている
(PDFのダウンロードは個人でも出来る模様)
例えば一番上の「プラチナ」の条件を少し抜粋すると(2019年版)
- スーパーライセンス(F1に出場可能)を保有
- ル・マン24時間のプロカテゴリー(LMP1/LM-GTEプロ)で優勝した
- FIA WECのプロカテゴリー(LMP1/LM-GTEプロ)で優勝した
- 自動車メーカーにより給与をもらうファクトリードライバーで、相応の結果を残している。
など
これらを少なくとも2つ満たすとプラチナになれる。
ゴールドの条件には、シーズン中のイベントでゴールドのドライバー達の平均ラップタイムと同じ、または速い平均ラップタイムをシーズンの大半にわたって出した人も条件を満たすことになる。
(シルバーも同じく、シルバーに対して同等、上回るタイムをシーズンの大半に渡り出せば条件を満たす)
成績だけでなく、速さも規則判定の項目にあります。
細かい規則を見たい方はFIAの公式からどうぞ。
規則内容だけでなく、その年のドライバーカテゴライゼーション一覧も見れます。
-
FIA Driver Categorisation | Federation Internationale de l'Automobile
The FIA Driver Categorisation is the basis for all FIA Championships that use a driver categorisatio ...
www.fia.com
まとめ
「プラチナ」「ゴールド」「シルバー」「ブロンズ」と言うのは、ドライバーカテゴライゼーションによって分類されたもの。
このカテゴリーで乗れる車のクラスも変わります。
2019年の場合だと
WEC | 鈴鹿10H |
---|---|
LMP-1にブロンズドライバーは乗れない | PROはドライバーカテゴライズの制限なし |
LMGTE-Proはドライバーカテゴライズの制限なし | SILVER Cupはシルバードライバーのみ |
レースカテゴリーによっても違ってきますし、今後レギュレーション変更の可能性もあります。
ル・マン24Hの中継での解説で、「去年はゴールドでしたが、今年はシルバーで走ります」
と言うのを聞いたりしますが、ドライバーカテゴライゼーションによって、変わってしまうのだなと調べて見て理解出来ました。
意外に一般の人でもFIAのサイトで見ることが出来るので、英文ですが見てみるとさらに耐久レースを学ぶことが出来ると思います。
そして、年間を通して耐久レースを走るドライバーの一戦一戦の重みも知ることができると思います。